◆貫泰夫さんの見解 -1-
なぜピンク・レディーは大ヒットしたか?
難しい質問だ。
後付で種々こじつけることが出来るが、そのときそのときは予測のつかないことです。
誰もが期待して世に送り出すが、ヒットの予測は出来ない。予測が出来れば、世の中ヒット商品だらけで、誰でもヒット商品を作れる。
ヒット商品の条件はどんな商品でもジャンルは同一であっても、世の中にないもの・独創性のあるもの・類似商品とははっきり差別できるもの等ではなかろうか。
当時ザ・ピーナッツ、キャンディーズの類似商品はありましたが、ピンク・レディーは前2者とはユニットという共通点のみで、似ても似つかなかった。
ピンク・レディーはあの時代になかったものを備えていたから大ヒットしたと思う。
一言で云うと『世の中になかった』から大ヒットした。
大ヒットは何もしないで、世の中にポンと落としただけで生まれるものではない。
したたかな英知と感性があって初めて生まれてくるものである。
ピンク・レディーの直接スタッフは当の本人たちを含めて8人、ミーケイ・第一情報発信者の阿久悠・素晴らしいサウンドをつけた都倉俊一・両作家と綿密な打ち合わせをした飯田久彦・独創的な振り付けを考案した土居甫・斬新なデザインの衣装を創った野口庸子・総合プロデュースを担当した相馬一比古の面々。
以上8人が繋がったことで大ヒットが生まれた。
『ペッパー警部』がデビュー曲に決まり、アニメチック路線を歩むことになる。
阿久悠の『遊び心』にテンポの良いサウンドをつけた都倉俊一・コーディネートした飯田久彦・意表外の振り付けをした土居甫・スパンコールのキラキラ衣装を着せた野口庸子・それに相馬一比古
この人たちは『感性』の塊だったと思う。
面白がって『遊び心』を表現するには『感性』がなければ出来ないこと。
エンタティンメントは『サプライズ』があって初めて成り立つもの、この人たち8人は世の中に『サプライズ』を供給し続けた。
(ミーとケイ)
人に引き合わされて作られたユニットではなく、、2人自らが結成したユニット。
強い意志で結ばれたユニットゆえに大成功したのではないかと思う。
性格的にも人生観も2人は正反対。
ミーは比較的寡黙で、のんびりしていた。ケイは気のはしる子で、思っていることをずばりと表現する。
性格の相違がお互いを牽制し、譲り合い、ひとつになると力を発揮する。
何といっても、声質の違いは大きかった。ユニットといえばハーモニーが要求される。2人の声質では既成概念のハーモニーを求めるのは無理な話。
しかしミーの高音とケイのシャガレ声が重なると独特のハーモニーが生み出された。
2人の声質の重なりがまさに世にない、人が真似のできないピンク・レディーを創ったといっても過言ではなかろう。
容姿の面では、単に地方的・都会的と片付けるのではなく、2人のかもし出す雰囲気は独特のものだった。世に言うオーラである。今でも2人並ぶと周囲を圧倒するオーラを発散する。何とも不思議であるが、このオーラは彼女達が生まれつき持っているもので理解の仕様がない。
ミーの165cm・ケイの163cmのタッパも大ヒットの要因では?
相馬はカジュアルは短パン、何でもミニを着用させたが、見る者にいやらしさを感じさせなかった。これも本人たちのもって生まれたものだと思う。
2人のタッパはステージでは見栄えがし、ピンク・レディーをより大きく見せた。
上京してきたときは一生懸命でとにかく世に出たいの一心だった。
4年7ヶ月の間、手を抜くことは一切なし、疲れていても一歩仕事場に入るとキチッとこなした。
彼女達の仕事に対するひたむきさはスタッフにとっても、加工しやすい素材だっただろう。
彼女達が『スター誕生』に応募し、飯田・相馬が手を上げた時からピンク・レディーは始まった。
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